混雑で乗れないローカル線

このところ、JR西日本のホームページに「現在、三江線では、多くのお客様にご利用いただいており、列車によってはご乗車いただけない場合もございます。あらかじめご了承ください」

JR西日本のホームページで告知されている案内

JR西日本のホームページで告知されている案内

との案内が掲示されています。

三江線は広島県の三次と島根県の江津を結ぶローカル線で利用者が少なく2018年3月末で廃止が決まっています。
その廃止前に三江線に乗ろうと言う人が詰めかけて、元々輸送力の無いローカル線に殺到するので休日を中心にラッシュ並の乗車率になっているそうです。

自分も今年の3月に乗って来ましたが2両編成の小型気動車が満席になる程の盛況でしたから、廃止が近づくにつれて利用者が増えていっているようです。

江の川沿いに走る三江線

江の川沿いに走る三江線

利用者が減って廃止が決まると、利用者が増えると言うのも皮肉なものです。

ならば列車や車両を増やせば良いと思われますが、元々の利用者数を元に最適化されている訳でそう簡単に増やす事はできません。それこそ無駄な投資ですから。

いっそのこと、廃止の存亡に関わっている路線は、「XX年に廃止が決まりました!」宣伝すれば利用者が一気に増えるのでは?

で利用者が増えてきたら、「皆様のお陰で廃線が免れました」と。そうなればこんどは、「奇跡のローカル線」として宣伝して人を集めればいいのでは?
でもこれは流石に消費者センターに告られるパターンかも知れませんが(笑)

鉄路があると言うこは、人を呼べると言うことだったりするのです。
ただ、人を呼ぶのは簡単なことではありません。
沿線に住む人達の協力と努力が必要になるのでそれを理解して実行出来る自治体や人が少ないのが現実でもあります。

石見川本町のおもてなし

三次から江津まで走る三江線の424Dは途中、石見川本駅止まりですが1時間20分程の待合で江津行の426Dとして走りますが、石見川本駅到着後、入庫扱いになるので車内に留まることは出来ません。

石見川本駅

石見川本駅


ですが、424Dが石見川本駅に到着すると石見川本町観光協会の皆さんがお出迎えしてくれます。この待合時間を利用して街を歩いて知ってもらおうと、周辺の案内図を配り駅前の案内所ではお茶の接待や荷物を預かってくれます。

丁度12時半過ぎでお昼時でもあるので、この時間を利用して昼食を取る三江線利用者が街に出るわけですが人数したら50人~100人程度でしょう。
たったこれだけとみるか、これだけの人数と見るか?

石見川本と言うローカル線の小さな街にしては、凄いことだと思いませんか?人口3400人の街に毎日ですよ。
観光協会の方が配るマップを見ながら、まちの食堂で食事を取る、街を歩いてくれる。

自分もマップを頼りに食堂を訪れ、銀行でATMを利用して飲み物を買うくらいしかしませんでしたが、案内所で地元名産の「えごま」の土産を買って426Dに乗り込みました。

426Dとして石見川本駅を発車する前に、観光協会の方が車内で御礼挨拶しました。「三江線はあと1年で走らなくなります。でもそれまで毎日石見川本駅に到着する列車のみなさんをおもてなしします。また来てください」と

ローカル線にレストランや観光列車を走らすだけがローカル線を活性化させる手では無いなと感じましたね。
定期列車を街で停車させてお客を街に出す。
お金をかけずに出来る、一つのローカル線の活性化かも知れません。

地方交通のハブは病院

昨日、中央西線の撮影に出かけましたが、移動で大桑村から木曽福島まで大桑村のコミュニティバスを利用しました。

バスは平日のみの運転で木曽町の福島病院経由の合同庁舎前行きです。1日1往復だけですが自治体を2つまたぐコミュニティバスでは珍しい路線です。

撮影地からほど近いバス停にやって来たマイクロバスには10名ほどの地元のお年寄りが乗車していました。
30分程で県立の福島病院に到着、自分ともう一人を除いて病院で下車しました。

地方交通は利用者は通学の学生と通院のお年寄りだけと言う構図が判ります。
驚いたのは、次から次へと木曽町のコミュニティバスや近隣自治体のコミュニティバスがやってきてまるでバスターミナみたいな感じになっていたのです。

丁度、病院の外来が始まる時間なのでしょうが、これらのバスが集まってくるので乗継も出来る様になっていました。

木曽福島の駅は病院や合同庁舎がある町の中心から少し離れた小高い丘にあります。歩いて10分程ですが鉄道で病院へ行くという発想は多分、この周辺に住むお年寄りには無いのかもしれません。
名は中央本線ですが普通列車は日に数本ですし駅から病院も離れているし・・・

ローカル交通を考えると、どうしても駅を基点に考えてしまいますが、もう駅はローカル交通では不要な事がこの時悟りました。

なら病院が駅を兼ねればいいんだと。
地方医療の基幹となる病院に駅を近づける。既存の路線を付け替えるのは難しいでしょうからこれから作る病院は駅に隣接させる。

地方交通を残すには、こういうトータル的な考えをしていかないとダメでしょうね。

動物駅長

和歌山電鉄を役員まで務めたたま駅長が亡くなり、28日に貴志駅で盛大な社葬が執り行われました。

和歌山電鉄のたま駅長は日本ならず世界中にも知れ渡った存在で実際にたま駅長が勤務していた貴志駅には多くの見物客が訪れる程でした。

元々南海電鉄のローカル線が廃止の危機を地元の熱意で和歌山電鉄として再出発した際に貴志駅に住み着いていた猫が「たま」が、社長のアイデアで駅長にしたことからたまの人生が変わった訳です。

猫の駅長が居る鉄道と言う事でニュースになり和歌山電鉄の定期外輸送人員増加と言う功績は、その後全国のローカル線にも波及し、各地で動物駅長が誕生しました。

人件費は餌代だけでお金を掛けずに集客も出来る訳でお金の無いローカル線としても一石二鳥と言うわけです。

ただ、動物からみた場合ははた迷惑な話では無いのではと思ってしまいました。

猫は自由気ままで人間を基本的に嫌う傾向がありますからね。
先日も呟きましたが、たま駅長は駅長就任時に高齢でしたからストレスが溜まって寿命が短くなるのでは?と思ったものです。

会社側も時間を区切って駅長としての仕事と区別して配慮はしていたようですが・・・

せめて動物駅長が居る会社には動物取扱責任者の資格を持った人がちゃんと面倒を見るなどの必要があるのでは?と今回のニュースを見て強く思いました。

たま駅長が天国でマイペースで過ごせることを祈りつつ合掌。