どれもツアーバスから新制度に移行した夜行バスです。
平日でも乗車率は多いようで、バスから降りて駅に向かう様子を見るとムーンライトはバスに勝てなかったのも仕方ないかと思います。
ムーンライトの元祖というのが新潟~新宿間を走っていた「ムーンライトえちご」です。
元々、新潟から出る夜行バスの活況を見た新潟鉄道管理局が増収施策の一つとして14系客車で団体専用列車で始め、その後の定期列車として格上げされたのがムーンライトブーム?のキッカケでした。
バス並みの運賃でグリーン車と同じシートで移動出来るとあって好評で、高速バスから一定の需要を奪還できたのですが、その後、夜行高速バスはツアーバスの参入による競争激化での差別化も進み、低価格バスもあればソロシートの豪華車両の投入など、利用者の選択肢も増え新たな需要発掘に成功してきました。
高速夜行バスは関越道での事故があった後、規制強化により多くの事業者が撤退して体力のある大手が残ってます。規制緩和や競争に勝ち残っただけあって、盛況のようで、完全に夜間都市移動の座は鉄道からバスになったと思って良いでしょう。
ムーンライトはJR化後は効率化を求めた結果、専用車両から波動用車両との共通運用化で車内設備のグレードが下がるなど、いわばお荷物扱いに成り下がっていき、ついには定期列車から臨時列車への格下げとなったことで優劣が決まった感じです。
それと同じくして各地で走っていた、高速バス対抗のムーンライトも廃止が相次ぎ、大垣夜行の流れをくむ「ムーンライトながら」と急行「アルプス」を元祖とする「ムーンライト信州」が残るだけになりました。
臨時化による乗車率の低迷もあるかも知れませんが、最後は青春18切符利用者の輸送目的になっていたのも低迷理由の一つでしょう。
こんな所(列車VS夜行バス)で競争する必要性は無いとJRは判断したのでしょうね。
もうからないないから止める。なんともJRらしい判断です。
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