北海道からSLが消える

SL函館大沼号も見納めか

SL函館大沼号も見納めか

JR北海道が動態復活させ保有するSL、C11型の2両のうち1両が先月の運転を持って除籍されたの続いて、春・夏に運転していたSL函館大沼号を今季限りで廃止する意向を地元自治体に伝えました。

廃止は国土交通省の省令で設置が義務付けられる新型ATSの取り付け費用の捻出が困難なのが理由です。自治体との話では釧路地区を除いてSL運転を取りやめるとの発言があったそうです。

省令とは
「鉄道に関する技術上の基準を定める省令」(平成十三年十二月二十五日国土交通省令第百五十一号)の
(列車を自動的に減速又は停止をさせる装置)
第五十七条  閉そくによる方法により列車を運転する場合は、信号の現示及び線路の条件に応じ、自動的に列車を減速させ、又は停止させることができる装置を設けなけれ ばならない。ただし、列車の運行状況及び線区の状況により列車の安全な運転に支障を及ぼすおそれのない場合は、この限りでない。

が該当します。

この条項には附則があり、運転頻度の高い路線、時速100km以上で走行する線区は平成28年6月30日までに整備する必要があります。
SL函館大沼号を運転する函館本線は時速100km以上で走行する線区なのでH28年まであと2年を切ったわけです。

釧路地区を残すと言うことについては、一部の報道はで全て取りやめるとの話もあるのでどちらが真かは定かではありませんが、冬場の為だけにSLを残すのはそれこそ経費の無駄になりますし、釧路東釧路間は根室本線なので省令の高速運転する線区に含まれる気がしますから残る可能性は低いとみてます。(省令には但し書きがありますが、この但し書きを準用させるには色々とハードルが高いそうです)

北海道はココ数年の不祥事により財務体質が弱く、SLを走らせる為に新型ATSを整備するにはいかない台所事情があります。
特に北海道新幹線開業を控え財布のひもは固くしておきたいのもあるでしょう。
安全に投資しなければならないのは当然ですが、JR北海道は大事な何かを失っているような気がします。

(2014.7.10追記)
どうやら釧路でのSL運転はSL運転技術の継承を目的に、今後も運転継続をすることを昨日のJR北海道社長会見の際にs記者に述べていたとの事です。
また将来、SLが北海道を走る可能性は僅かですが残っているようです。

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