新金線旅客化で最大の難関となるのが国道6号、通称水戸街道の踏切です。
平成23年に国土交通省 関東地方整備局がまとめた「一般国道6号新宿拡幅」の事業計画(再評価版)を見ると、踏切付近の新宿の道路拡張に際して、「本事業を進めるには、交差するJR新金線(貨物)の高架化が必要である。しかし、JR新金線(貨物)の高架化は時期が未定となっており、調整に時間を要していたが、まずは現道拡幅(6車線化)を実施することで合意されたため、平成17年度より用地取得に着手。」の文字があります。
この工事は国道6号線と環七陸橋交差点から新宿周辺までの道路を拡張して6車線化するものです。国道6号線は京成金町線の踏切があり長年渋滞する場所でしたが、オーバークロスする陸橋が開通し金町駅周辺の渋滞は解消されたものの新中川への勾配と環七へ流出する車の増大で新金線踏切周辺から渋滞が恒常化しており、これを解消する為の工事です。
事業計画を見ると新金線はJRの手により高架化される計画にはなっていますが、この資料から高架工事は着手は未定となっています。
現在、東京都内では開かずの踏切対策で多くの高架事業を行っていますが、新金線の踏切は連続立体化交差事業にまだ指定されていません。
やはり「開かずの踏切」では無いのが後回しにされている理由でしょう。
連続立体交差事業には多くの税金が投入される訳ですが、現状では優先順位が下がるのは仕方無いところです。
多分、早く立体化を進めるには旅客化することが決まらないことに進まないと思います。
残念ながら、JRは旅客化に積極的では無く事業主体が決まらない状況では、立体化を早期着工させるのは至難でしょう。
踏切問題を解決するには軌道法によるLRT運行にすれば解決されると言う意見もあります。
いわゆる路面電車にして、踏切では道路信号に従って通行すれば立体化せずに旅客化転用が出来ると言うのですが、これにも問題が多いのが実情です。
次回はその問題を取り上げてみます。
(つづく)
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