2016年欧州乗り撮り記(その5)

2016年9月5日

朝6時半頃にまもなくバーゼル駅到着を知らせる到着車内放送で目が覚めました。

ブラインドを開けて外の様子をうかがうと、雨。
それも結構な振り方です。

DBバーゼル駅天気予報で事前に今日は天気が悪いことを知ってましたが、実際に「雨」となるとテンションはダダ下がりです。
これは今日の予定を変更しなければならないなぁと考えていると列車は定刻とおりにドイツ領のバーゼル駅に到着します。

数分停車した後、ライン川を渡り直ぐにスイス領のバーゼル駅に停車します。
結構な下車客を見送りココで20分近くの停車となります。バーゼルはスイスとドイツ、フランスと接する国境の街で中心はスイス領になります。
スイス国鉄(SBB)のバゼール駅は行き止まり式の駅になっていて機関車交換となります。

ココから後続のICEに乗車すればチューリッヒには30分程早く着きますが、わざわざ乗り換える必要はありません。


通路に出と丁度、担当乗務員が居てベットを片すか?と聞かれYESと言うとベットを持ち上げて壁側に収納して下の座席を出します。そして通路に仕舞っておいたテーブルを取り付けて完成です。

CNLの朝食寝台が片付いたところで朝食を持ってきてくれました。
10年前にCNLに乗車した際は、ハムとか付いてもう少し華がありましたが、コンチネンタル式な朝食です。

バーゼルを発車してチューリッヒへ向かいますが、この区間ならICで1時間も掛からない距離ですが、CNLはゆっくりしたあしどりなのか?1時間20分掛かります。
この列車はスイス内は乗車は出来ず下車のみだしそう急ぐ必要はないですからね。

途中に信号所で後続のICを退避し、バーデンに停車した後、終着のチューリッヒ中央駅に若干遅れましたがOn timeで到着しました。

ココでスイスの友人と待ち合わせなのでホームに降りると出迎えてくれました。
当初の予定では、ゴッタルドベーストンネル開通でゴッタルド峠を越える列車が無くなるので有名撮影地のワッセンに行くつもりでしたが、この天気は撮影どころではありません。

ゴッタルド峠を越えてアルプスの反対側に出ると天気は良い方向との話なので、悪天候時に考えていたプランの実行をすることにします。

そのプランとは「乗り鉄!」
ゴッタルドベーストンネルが営業開始すると列車はトンネル経由となって、オメガカーブかループトンネルなど雄大な景色が楽しめるゴッタルド峠経由の現行線は廃止・・・では無くゴッタルドベーストンネルのバックアップとして夏場は観光鉄道として、冬場は路線維持を図り存続します。
でも、通常列車で通過するのは今回が最後のチャンスなのでIR(インターレギオ・地域急行)の終点ロカルノまで往復するのが代案だったのです。

ただ乗車券は当初予定分だけしか購入していなので、駅の窓口で乗車券を購入しなければなりません。
往路は1等、復路は2等ですが、それだけで100スイスフラン必要となり、これならCNLの乗車券を購入する時にロカルノまで買っておけば、もう少し安くなったのですが・・・まあ仕方ありません。

ついでに、ユーロからスイスフランに駅で両替をします。50EURのT/Cをスイスフラン(CHF)にしたのですが、戻ってきたのは50CHFです。レシートを見るとレート計算で53.5CHFになったものの手数料で3.5CHF差し引かれて50CHF。実質EURとCHFが同じってことです。

友人も同行する予定ですが、この天気では仕方ないのでキャリーバックを引き取り一旦、自宅に戻りロカルノから戻って来た時に再度合流することにします。

乗車するロカルノ行きIR2417は10:09発なのでが接続列車待ちなのか発車は10:15になりました。
1等車にはパノラマカー車が連結さえています。天井のRまで窓になっておりスイスの景色が良く見える様に設計された車両で、ゴッタルド峠を越えるIRに連結されています。

列車は1時間程でゴッタルド峠の始まり、エレストフェルト駅に到着します。
ここからは徐々に峠を登り始め、カーブを描きながらゲシェネン駅に向かいます。

濁流昨日から谷を流れる川は茶色く濁り濁流となっているのが列車からも見えます。


列車はワッセンに入っていきます。
エレストフェルト駅の次はゲシェネン駅になっていますが、以前はこの区間にワッセン駅がありました。今では信号所扱いで列車が立ち往生した時など異常時に客扱いが出来るように駅舎などは現存しています。
この区間は、鉄道と密接に連絡したバスが鉄道の補完として1時間1本の割合でゲシェネン駅まで運行されています。

ああ、あそこに行くはずだったんだけどなぁーと、有名な撮影地を車内から眺めます
ワッセンのお立ち台
うう、5年前に撮影しているんだからと自分自身で慰めていると有名なワッセンのループ区間に入ります。

ここはループ線が3段につらなり勾配を登っていきます。
この区間の最高地点、ゲシェネン駅には定刻より10分遅れで到着しここからはトンネルでアルプスを貫きます。

トンネルを抜けてアイロロ駅に到着するとこちらは雨も止んでおり、さらに峠を下っていくと晴れ間がのぞき、ベーストンネルの南側の出口になるビアスカ駅に到着すると良い天気になっていました。

こうなると撮影欲が沸いてきて、このまま終点まで行ってただ戻るのはつまらないあなぁと・・・
列車はミラノ方面と分岐駅になるジェビアスコ駅で交換待ちなので遅れが加わり、終点ロカルノには20分遅れで到着しました。
ロカルノの街並み
ロカルノはイタリア国境に近い、マッジョーレ湖畔にある街で南部スイスの保養地になっています。なので街並みはなんとなくイタリアっぽい感じがする場所でもあります。
チューリッヒでは長袖で丁度良いほどでしたが流石に南欧らしく気温も高く、半袖でも十分な位です。

ココで食事をして戻るつもりでしたが、さっき通ったビアスカ駅で途中下車しようと、乗って来た列車が15分後にバーゼル行きになるので、すぐに駅に戻り売店でサンドイッチを買って乗って来た列車に乗り込みます。

滞在時間が短くちょっと残念ですが、また来る機会があるでしょう。多分・・・

SBB IRビアスカ駅まで戻り、ココで次のチューリッヒ行きIRまで1時間程駅で撮影します。
写真はロカルノ行きのIRでパノラマ1等車が連結されています。

昼下がりの午後とあって貨物列車は思っていたほど来なく、それも単機牽引だったのが残念です。
でもトンネル工事用列車を見ることが出来たのは良かったかな


1時間後のチューリッヒ行きIR2430列車に乗車して再びチューリッヒを目指します。

再びアルプスを抜けゲシェネン駅に到着すると朝ほどではありませんが雨がパラついています。トンネルを抜けると天気が違うのは良くありますが・・・

ゲシェネン駅を出て下り勾配になります。ワッセンのループを最上段から下段を眺めるとこんな感じです。
ワッセンのループ線こんなスケールの大きい峠越えは日本にはありません。
さすがヨーロッパと言ったところでしょう。

そして新線開通でも廃止にせず有事に対応すべく維持するなんてやっぱり違います。

ループ線をいくつか越え麓のエレストフェルト駅に到着した後、睡魔が襲い気が付くとチューリッヒ湖が見えてました。
チューリッヒ中央駅には定刻17:51に到着しました。チューリッヒに着くと晴れ間ものぞきいい天気になっています。

チューリッヒ中央駅から友人の待つクローテン駅までSバーンで移動になるので地下ホームへ移動し18:16発のS7に乗車します。ダブルデッカーの4両ユニットが3組の12両編成です。まあそのうち3両は機関車ですけどね・・・
夕方のラッシュ時ですが、座席も全部埋まるか埋まらないほどで日本のような混雑になりませんから余裕です。うーん羨ましい。

イタリアンレストランで夕食クローテン駅で友人と落ち合い、近くのイタリアンレストランで夕食をとることになりました。

友人曰くクローテンの街では一番のイタリアンレストランだと事で、場所柄、空港関係利用者も多く徐々に人が入ってきて満席になるほどです。

ビールで乾杯しピザをつつきながら趣味の話で盛り上がります。
旅の話、飛行機の話、鉄道の話などなど
同じ趣味人同士なので、英語での会話ですがなんとか通じるところがいいです。


この日は友人宅にお邪魔して1泊となります。
HOゲージ友人はHOゲージにはまっていて、リビングの半分をHOゲージのレイアウトで埋め尽くされています。

欧州の趣味人はやることが違います。
日本では小さいNゲージが主流ですが、海外ではHOゲージがメジャーですが彼が使っているのはメルクリン社の交流三線式なのでちょっと面白い駆動方式になっています。
なので、今回プレゼントとして日本からKATO製EF58のHOゲージ車両をプレゼントしたのですが、残念ながら走らすことは出来ません。でもディスプレイとしても欧州の車両に交じって日本の機関車が居るのはなかなか面白いです(笑)

HOゲージの走行会を楽しみながらチューリッヒの夜が更けていきます。


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