騒音負担の公平化

国土交通省は、羽田空港発着の航空機騒音で千葉県側に集中している現状を少しでも軽減しようと3月から南風時の進入コース高度を引き上げて運用することになりました。

南風時、北から進入する際は市原市上空から、南から進入する場合で、千葉市上空から羽田空港へ変進するのですが、既に羽田空港に接近して最終着陸体勢になる寸前なので高度が低く騒音負担が大きい地域が市街地とあって問題になっていました。

今回はその騒音負担を軽減するために通過高度を高くして東京湾上空で高度を下げると言うものです。

羽田空港は米軍空域や都心上空通過を避ける為、進入コースを千葉県寄り設定しており東京都では江東区の湾岸区域と大田区の空港周辺、悪天候時に江戸川区上空を通過するだけ。神奈川県は着陸コースに陸上部分通過がほぼ無い状態です。
一方、千葉県は房総半島全域が進入コースに掛かっており騒音負担が大きいと言われてます。

昔に比べて機材の静音化が進んでいますが、運用時間の延長、便数の増加で騒音負担は大きいというのが現状のようです。

なんせ韓国や中国から羽田に向かう便は新潟から会津へ抜けて千葉県から羽田に向かうコースを取る事が多く、東京を囲むように進入するのです。
今後、国際線が増えるとさらに騒音負担が発生します。

東京西部に米軍横田基地の空域があるのと都心上空通過をしないように羽田の北側からの進入コース設定はされてません。

スイス・チューリッヒ空港では着陸コースがドイツ南部のスイス国境周辺に掛かっており、騒音による飛行差し止め運動に発展し、早朝、深夜のドイツ南部側からの進入コースは使用が禁止され、その間はチューリッヒ市街地側から離着陸する事になってます。

このような事態には日本国内の問題なのでならないとは思いますが、騒音負担の公平化と言う点では騒音を千葉県寄りに押し付けるには如何なものかと思いますね。

横田基地返還を掲げて都知事になった人は途中からオリンピック誘致に熱心になって進展が無かったですから次の都知事選で横田基地返還、せめて空域返還を掲げて実現しそうな候補に投票したいものです。

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