高規格道路整備でバス転換か

北海道の鉄路を残すには

北海道の鉄路を残すには

JR北海道の安全軽視問題から発展したJR北海道不要論がこの頃台頭してきているようです。
現在の北海道は人口減と札幌一極集中により多くの路線が赤字路線です。

鉄路を残すにはJR北海道単独では維持できないのが現実で、今の路線網を残すには道や自治体がお金を出して維持するしか方法が無いのではと言う論調がある中、そんな余裕がない道や自治体が予防線を張って高規格道路を整備してバスに転換した方が良いという意見を出しているような気がします。
もし鉄路をのこすなら国がお金を出せと暗に言っているのでは?とも思えます。

確かに今の北海道の人口から考えると道や自治体に経済的な余裕はありません。確かに鉄路の必要性は判らなくは無いが出せないものは出せないというのが本音でしょう。

北海道の高規格道路もかなり整備が進んでおり、根室本線の代替とかりうる高規格道路は釧路まで完成。石北本線と平行する旭川紋別道も遠軽近くまで既に完成供用しています。これらを末端まで開通させることで鉄道の代替、バス輸送した方がコストが掛からないというのです。

確かにその通りだと思います。
今の枠組みでは仕方ない判断でしょう。

でも本当にそれで良いのでしょうか?
北海道は経済的だけでなく、沖縄同様に安全保障や国防上、重要な役割を担っています。
確かに高規格道路があれば、通常生活を営む上で問題は無いでしょう。でも有事の時にそれだけで大丈夫でしょうか?

話は飛びますが、スイスではアルプスを越えるゴッタルド峠に新しいトンネルを掘って峠越えの路線が不要になります。しかしスイスはトンネル新線が開通しても峠越えの旧線は残し維持管理を行い「有事」に対処できる体制をとるそうです。

無論、不要な路線維持コストを嫌っての不要論もありますが、それ以上に危機管理意識が高いスイスはそう言うコストだけでは測れない物差しを持っている人が多く、旧線不要論より維持を是とする意見が多いと聞きます。

日本もそろそろ有事を念頭に入れた議論や政策を考えていかないとダメような気がします。

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