三重県の桑名駅から岐阜県の大垣を経て揖斐駅までを結ぶ鉄道路線でかつては近鉄の路線でしたが沿線の少子化や高齢化などにより、2007年に近鉄は子会社として養老鉄道を設立し運営移管を行い上下を分離し、さらに2018年からはいわゆる下の部分を沿線7市町が出資する養老線管理機構に譲渡し、近鉄から分離された路線です。
今まで東海道線を旅行していると大垣駅で近鉄の車両を見ることがあってもなかなか乗る機会がありませんでしたが、今月撮影で大垣へ出向いた際に空き時間を利用して乗って来ました。
大垣は言わずと知れた東海道線のジャンクション駅で利用者も多く駅もJRと独立して立派な感じがします。1日乗車券(1500円)を購入し揖斐行に乗車すると土曜の午後とあって下校途中の学生や結構な乗客がおり2両編成の列車は立ち客が出るほど賑わっており、利用者の減少って?思いましたが、終点の揖斐駅でその理由が判りました。乗客の殆どはバスツアーの利用者で大垣から揖斐まで養老鉄道に乗車すると言うプランが組まれていたようで駅前には名鉄観光バスが待っていました。
なるほど、最近ローカル線に乗ると言うのがバスツアーの観光地になっていて少なからずローカル鉄道の収入に寄与していると聞いた事がありましたが正にそれだったようです。
揖斐からの折返し大垣行はガラガラで出発、途中駅で大垣に向かう利用者を拾いながら椅子が7割位埋まる感じで大垣駅に戻りました。
大垣から桑名行は16時過ぎの列車に乗車しました。
近鉄から移管された3両編成で夕方とあってかなりの利用者でしたが徐々に下車していき社名にもなっている養老駅を過ぎると1両に数名と寂しくなりました。駅では車で乗って来た家族を迎えに来ていり姿も良くみられ地元の足になっている光景を見られてちょっとホッとしたりします。
養老駅あたりは岐阜と滋賀を隔てる山間地の麓になる場所で平野から山間部を走るような感じになります。ただ観光地と言うような場所はそうな無くなかなか観光で売るのは難しい路線だなと・・・
近鉄と言うと標準軌と言うイメージがありますが、養老鉄道は狭軌で1067mmです。やはりローカル線と言うこともあって保線状況はギリギリで回しているのかなと言う区間もありコイルバネ台車がいい動きをして座っている自分も椅子のバネをクッションにしつつ走ります。
石津駅あたりから今度は桑名へ向かう乗客が乗り込んできました。この辺は臨海工場地帯にも近いから通勤客もいるのかなと思いましたが、車窓から見える道路には車のテールランプが連なっておりこの辺は車社会と言うのを思い出します。
車社会だと鉄道利用者は少なくなります・・・でも車が運転できればと言うことになります。
今、高齢者の運転が色々と問題になっています。公共交通機関をどう残すかはこれからの高齢者社会に避けては通れない課題ですがなかなか進んで無いのが実情です。
そんな事を考えていると終点の桑名駅に到着です。近鉄線ホームに端っこに養老鉄道の着発ホームがあり近鉄から分断された鉄道と言う雰囲気でした。
養老鉄道がこれからも沿線住民の足となって頑張って欲しいものです。
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