北海道に鉄路は必要か?

JR北海道が単独で維持が困難な路線のうち4線区が廃止協議、9線区について今後、自治体や道などと協議し、さらに2線区が今後協議に加わる可能性があること報道されました。

この報道を見て、自分が少し前にUPした範囲に近い内容です。
北海道の生活路線として鉄路が必要なのか、自治体や道そして住民がこの機会に広範囲において議論して欲しいですね。

国鉄分割民営化の議論の中で、こういうことになる事は想定されていた筈です。その議論を先送りしていたのが経営安定化基金です。

この運用金やコスト削減によりなんとか運営できた訳ですが、行き過ぎたコスト削減によって安全軽視につながり、いろんな所で歪みが地雷として蓄積され、それが炸裂してしまい、一気に北海道の鉄路存続か否かと言う大きな問題を抱えてしまったのです。

1977年の路線図

1977年の路線図

自宅に1977年の時刻表が残っています。これを見ると北海道にはこれだけの路線がありました。国の政策(我田引水的な路線も多く存在しましたが)で敷かれた鉄路がこれです。

国鉄が消えると同時に多くに鉄路が北海道から消えました。そして今、時に北海道の半分から鉄路の存在が消えようとしてしている訳です。

もちろん当時と経済的にも流通、情報、人が時代と共に変化しています。
その点を踏まえて、鉄路がなぜ必要で将来のビジョンを明確にした議論が望まれます。

高規格道路整備でバス転換か

北海道の鉄路を残すには

北海道の鉄路を残すには

JR北海道の安全軽視問題から発展したJR北海道不要論がこの頃台頭してきているようです。
現在の北海道は人口減と札幌一極集中により多くの路線が赤字路線です。

鉄路を残すにはJR北海道単独では維持できないのが現実で、今の路線網を残すには道や自治体がお金を出して維持するしか方法が無いのではと言う論調がある中、そんな余裕がない道や自治体が予防線を張って高規格道路を整備してバスに転換した方が良いという意見を出しているような気がします。
もし鉄路をのこすなら国がお金を出せと暗に言っているのでは?とも思えます。

確かに今の北海道の人口から考えると道や自治体に経済的な余裕はありません。確かに鉄路の必要性は判らなくは無いが出せないものは出せないというのが本音でしょう。

北海道の高規格道路もかなり整備が進んでおり、根室本線の代替とかりうる高規格道路は釧路まで完成。石北本線と平行する旭川紋別道も遠軽近くまで既に完成供用しています。これらを末端まで開通させることで鉄道の代替、バス輸送した方がコストが掛からないというのです。

確かにその通りだと思います。
今の枠組みでは仕方ない判断でしょう。

でも本当にそれで良いのでしょうか?
北海道は経済的だけでなく、沖縄同様に安全保障や国防上、重要な役割を担っています。
確かに高規格道路があれば、通常生活を営む上で問題は無いでしょう。でも有事の時にそれだけで大丈夫でしょうか?

話は飛びますが、スイスではアルプスを越えるゴッタルド峠に新しいトンネルを掘って峠越えの路線が不要になります。しかしスイスはトンネル新線が開通しても峠越えの旧線は残し維持管理を行い「有事」に対処できる体制をとるそうです。

無論、不要な路線維持コストを嫌っての不要論もありますが、それ以上に危機管理意識が高いスイスはそう言うコストだけでは測れない物差しを持っている人が多く、旧線不要論より維持を是とする意見が多いと聞きます。

日本もそろそろ有事を念頭に入れた議論や政策を考えていかないとダメような気がします。

どうもJR北海道は「火」に縁がありますね。

昨日発生した函館本線でのトンネル内施設火災では、丸一日たっても復旧せず滝川~旭川間が不通となり復旧は29日の午後にずれ込む予定です。
状況から偶発的ではなく保守不備によるトラブルと言う可能性が高そうです。

車両火災に保線データ改ざんと有責事故と言うより不祥事のデパートと言えそうな状況で折角、信頼回復を図っていたところにこの事故。
安全に対する信頼をまた失いましたね。

来春には北海道新幹線が函館まで開業します。
残念ながら安全に関する信頼を失墜している状況では、新青森以北は全区間青函トンネルと同じ140km/h運転した方が良いのではと思ってしまいます。

安全への信頼はそう簡単に戻りませんからね。

北海道の鉄路を守るには~2~

1ではJR化が失敗だったことを認めたくない政権?向けの案でしたが、こちらは未来に向かう為の案です。

まずはJR北海道は解散し北海道の鉄道は全て上下分割方式として、インフラに関わるのは全て国6、道3、各自治体1の割合で所有し維持するのが妥当でしょう。

ソフト面は新たに鉄道輸送を行う企業により運行。
運賃も現行のJR運賃体系では無くあらたな運賃を体系を新設することになりJRの営業規則とは切り離します。北海道の人口で利益を出すには残念ながら運賃の値上げは必須だと感じます。
ただ北海道の人達にそういう負担を押し付ける訳にいきません。

通勤通学定期は現行水準とするほか、北海道の住居する人には年間定額を払えば運賃が割引になる制度を導入していきます。
道外の人は普通運賃は高くなってしまいますが、現行運賃レベルのフリーパスや旅行者向け割引運賃を導入することで観光への誘客も図っていく寸法です。

秘境駅はバス転換へ

秘境駅はバス転換へ

鉄路は残りますが、利用客の少ない駅の廃止は進めインフラコスト削減は図って行く必要はあります。
例えば石北本線は上川の次は遠軽までとかなりの駅を削減し、この区間はホームに横付けされたバスに転換します。バスは列車との接続を行って並行する国道を走り途中要所に停車していきます。
ハブアンドスポークを列車とバスを使って実現しようとする案で、スイスの鉄道とバスの連帯輸送を参考にしています。

バス代行化の悪い点は鉄道と連帯感が無いと言う点だと思っています。バスとの接続駅で列車のホームとバスのりばが離れすぎている点です。
インフラを自治体に移管する際に拠点となる駅(特急停車駅とか)を改良させホームの隣にはバスが発着出来るようにしてあたかも特急から普通列車に乗り換えるイメージにするのです。
コミュティ内の移動にはバスの方が利便性や柔軟性が高いので、わざわざ鉄道にする必要は無いと考え鉄路は地域間輸送に徹するのが良いと思っています。駅が少なければ速達性も向上、わざわざ料金が掛かる特急を走らす意味も薄れるのでは無いでしょうか?

こういうった今まで日本の鉄道では考えられなかった形態にするのにはJRでは無理だと思っています。
上下分離した後は、そういう今までの鉄道にとらわれない形態で運営してもらいたいものです。

とまあ、身勝手に書いてみましたが、北海道の置かれた状況を考えると北海道新幹線が札幌に到達する前に在来鉄路が持つか?と思い記してみました。

北海道の鉄路を守るには~1~

北海道の鉄道を守るのは・・・

北海道の鉄道を守るのは・・・

JR北海道は来春のダイヤ改正で15%の列車削減を発表しました。いよいよ北の鉄路を真剣に考えないと駄目な様です。
事の発端は、列車火災による安全対策の不備に始まり、保線職場による保線データ偽造による組織ぐるみの不正が発覚したことにより国鉄分割民営化以来の負の部分が噴射して、企業として存続の岐路に立っている状況です。

残念ながらJR北海道単独では、存続はかなり厳しい状態です。
元々北海道と言う厳しい自然条件下でかつ人口増加が見込めない地域が多い中の鉄道運営は、分割民営化しても厳しくそう長く保たないだろうと言う議論が国鉄時代末期にありました。

しかしそんな危機感は、JR化後に訪れた青函トンネル開通による北海道ブームで初期の地固めが必要な時期にバルブと重なったこともあって拡大に図ってしまい、負の遺産を大きくした要因かも知れません。

北海道と言う本土には無い特殊環境を考えると、これから北海道が取る道は2つあるのでは無いかと考えています。

一つは分割民営化を失敗だったと認めさせない案です。
JR北海道を存続させるには、残念ながら不採算路線の切り捨てを行い、比較的【まだ】収益が期待できそうな路線だけにして生き残る方法です。

例えば、札幌を基点に函館本線は小樽~旭川間、札沼線の北海道医療大学まで、宗谷本線は名寄まで、根室本線は石勝線経由で釧路まで、千歳線全線、室蘭本線は沼ノ端~室蘭および長万部、函館本線の長万部~函館間は北海道新幹線開業まで開業は平行在来線として第三セクタに移管を前提にして残りの路線は残念ながら廃止すると言うものです。

数字的な裏付けはありませんが、感覚的にえいやで切り分けるとこれくらいの路線では無いかと思うのです。
廃止対象となる線区は一昔前なら第三セクターに移管するかバス転換するですが、池北線での例もありますから第三セクターでの存続は厳しいのは明白です。
バス転換も今までのような鉄道代行では無く、コミュニティバスのような地元型バスと都市間バスの組み合わせが必要でしょう。

正直、この案はかなり鉄路がなくなります。
分割民営化時代から路線延長は短くなりますが、企業として存続させるには仕方ない切り捨てだと割り切るしか無いでしょうね。

もうひとつの案。これについては改めて記事にしてアップします。

北海道新幹線開業まであと半年

来年3月26日開業と運転本数が正式発表された北海道新幹線ですが、なんか新幹線開業の喜びが薄いです。

青函トンネルが開通した時は青函連絡船の廃止があり残念な思いと、北海道と本州がレールで結ばれ稚内から鹿児島まで行けるんだと言うなんか高揚感があったものですけどね。

新幹線は青函トンネル内は安全の為、140km/hに速度を下げての運転になります。まあ、今のJR北海道の状況下ではそれでも大丈夫なのか?と疑ってしまいます。
青函トンネルも開通して30年近く経ちます。土木技術も向上している筈ですが、トンネルを掘り始めてからは半世紀が経っているので、やはり色々と心配です。

それと残念なが東京から新函館まで4時間弱と微妙な時間になります。新函館北斗から函館までは連絡列車に乗り換えと面倒になります。
飛行機との競争となると微妙な時間です。北海道と言うと飛行機と言うイメージも強いですからどれだけ利用者が増えるか・・・・

なんか心配のたねが付きない北海道新幹線です。

青函トンネル開業半年前に走った始めての試運転

青函トンネル開業半年前に初めて行った試運転列車

北斗星トラブル報道に思う

最後の運転まで残り僅か

最後の運転まで残り僅か

函館本線を走行していた臨時寝台特急「北斗星」で5号車のドアが走行中に開いて走行したトラブルがありました。

臨時停車した落部駅で車両点検と転落者がいないか確認作業をしたことで3時間半遅れで上野駅に到着しました。

上野駅で遅れて到着した乗客の様子を取材した番組を見ましたが、不満どころか遅れてラッキー的な笑顔の乗客ばかりでした。
本当は「不祥事続きのJR北海道に不満をぶちまける乗客」の絵が欲しかったんだろうなと。
意図せず遅れて喜ぶ絵で残念だったのでは?

最近の報道傾向は、弱い者には徹底的に、強い者には巻かれろ的な傾向が強く見られますからね。
まあ、今のテレビ業界は総バラエティーで芯の通った報道なんかありませんからね。

さて、今回のトラブルはJR北海道管内で発生しているからか?国交省から重大インシデントとして事故調が入ってます。
(でもこれが昭和の終わりまでだったらドア空き走行は当たり前だったけどね(笑))

最初は鉄道マニアの悪戯だと思ったのですが、走行中にドアコックを開いてドアが開けば非常制動が掛かります。

それが動作しないと言うことはその機構が動作しないようにしていたと考えるのが妥当です。
となれば、札幌運転所で運転整備中に車掌スイッチの復位忘れとかが発生したのでは?と思うのです。ちょうどドアが開いた車両はオハネフ25で車掌スイッチがある車両だったようですし・・・

なにせよ、JR北海道絡みでの事故となるとまだ変なマスコミが騒がなければ良いのですが・・・

惨事寸前

北海道の石勝線で発生した特急おおぞら14号の脱線火災事故。
脱線によりトンネル内で緊急停車した後に発煙(発火?)したと思われるが、乗務員が状況確認中に乗客の判断で、脱出を始めた事で犠牲者を出さずに済んだが、一歩間違えばトンネル内火災の大惨事になるところでした。

トンネル内で列車火災が発生した場合は、トンネル内で停車せずにトンネル通過を優先しなければならなかったが、脱線による異状震動で緊急停止。
直ぐに煙が流れ込んだとされているが、乗務員は「火災」と思わず状況確認を行ってしまった事が問題でしょうね。

トンネル火災と言えば、国内では北陸トンネル火災、最近では韓国テグ地下鉄の火災などが発生しています。

事故が発生したのが27日の夜で鎮火が翌朝7時と、燃え続け火災現場から回収された車両は燃えて車体が歪曲するなどかなり燃えている事が判ります。
乗客が自主避難しなかったら、死者が出てもおかしく無い状況です。
JRは「火災ではなくても白煙がでることはあるので、火災を確認しない状況で、ただちに乗客を車外に避難させることはない」と言ってますが、この一言から、最悪を考えて行動しない日本的思考そのものと思います。

同じような事が福島第一原発でもありました。
「100%安全は有り得ない。万一の場合最悪を考えて行動する」のが安全哲学・リスクヘッジだと専門家に聞いた事があります。

今回は軽症で済んだから良かったですが安全とは何かを再確認する必要でしょうね。