やはり不運なMRJ

MRJがイギリスのファンボローで開催されている航空ショーでフライトディスプレーを行い、話題となりましたが、初日の展示飛行後にMRJを駐機位置へ牽引した際に、トーイングカーが機体に接触し、機首の一部が損傷する事故が発生しました。

修復作業のため、2日目のMRJフライトディスプレーがキャンセルとなり、やはりMRJはいろいろと不運を引いている機体だなぁと思ってしまいます。

幸いな事に最終日のフライトディスプレーは飛行できる見通しで、なんとか面目は保てそうです。

MRJの新規受注も無く、リージョナルジェットマーケットも規制やらで変わってきており、エンブラエルやボンバルディアの新型機開発も進み、MRJの優位性が無くなってきてます。

この航空ショーで新規受注を狙いたいところですが、なんとなく暗雲が漂っています。

MRJ包囲網?

JL/JAL/日本航空 EMB175 JA214J

エンブラエルとボーイングが持ち株会社を設立へ

エンブラエルとボーイング、エアバスとボンバルディアが互いに持株会社を設立してこれから激化する小型機市場を制しようと動いています。

エンブラエルはE-JetシリーズでボンバルディアはCSシリーズで、実質ボーイングとエアバスの競争となる訳です。

一方で三菱が開発しているMRJは販売はもとより開発でも大苦戦しており、今後MRJの発注を得るのはかなりハードルが高くなった感じです。

販売や開発でボーイングやエアバスに敵うだけの人材を集められる事が出来るのか?
これからじわじわとこの2強の包囲網が世界中のキャリアを覆ってしまいそうです。

このところ販売が好調なホンダジェットとは対照的な状況を見ていると、やはりMRJプロジェクトはYS11と同じ運命をたどるのでは無いかと危惧しています。

個人的にはココまで漕ぎ着いたのだから形式証明を取ってデリバリされるのを期待していますが・・・

エンブラエルとボーイング提携でMRJ潰し?

JL/JAL/日本航空 ERJ190 JA250J

JALはいち早くERJ190を導入してリジョーナル路線に就航しています。

ブラジルの小型機メーカー、エンブラエルがボーイングと合併とか提携とか言う話が年末になって降って来ました。

ボーイングはリジョーナル向けのモデルが無く、エンブラエルの技術が欲しいところです。
特にこれからは大型機よりリジョーナル向けモデルの需要が多くなると言われています。

リジョーナル向けと言えば、エンブラエルとボンバルディアの2強に三菱がMRJで殴り込みをかけようとして、大きく躓いています。

これは勝手な想像ですが、エンブラエルがボーイングと手を結ぶのであれば、エアバスがボンバルディアと手をつなぐのでは無いでしょうかね?

もし、そうなるとデリバリー以前にFAAの耐空証明取得が遅れているMRJですが、販売力や信頼性で2社に対しての勝ち目は無くなり、発注キャンセルが続くかも知れません。

ただでさえ、MRJで使われている部材で「強度偽装」があったことから、欧米から信頼性はほぼ失われたと思っています。
日本には「企業が生き残る為には少し位は大丈夫」という空気がありますが、欧米では「組織ぐるみの不正は悪」と言う空気が大きいのですから、そんな機体を買うのは、エアラインとしては欲しい機材でも株主などに説明が通るかどうか?

MRJ包囲網が形成されて来る中、エンブラエルを早くから発注したJALに先見の明があったかも知れませんね。

MRJ初飛行

ついにMRJが羽ばたきましたね。
前にも書きましたが正直、日本が飛行機製造することには厳しいと思っていました。

それが今、こうやって初飛行までこぎつけたのは祝うべきでしょう。
この後、形式証明取得、デリバリーに向け多くの試験が待ち受けています。今までは机上計算によって得られた情報によって性能が決められてましたが、それを実証しなければなりません。

今まで初飛行後に当初想定していたカタログ性能を出せず、発注キャンセル続発してしまった飛行機は少なく有りません。
MRJも現在小型機市場を席巻する機体より20%燃費が改善されているとさえています。

今までは初飛行が目標だったMRJですが、これからデリバリへ向けまだまだ多くの試練が待ち受けてます。
初号機デリバリまでまだまだ気が抜けません。

MRJを導入するJAL

XM/JLJ/J-AIR EMB170 JA219J

MRJのデリバリーまではエンブラエル機を繋ぎで導入

JALがJ-Air向けにMRJ32機の導入を決め、今後リジョーナルジェットをMRJに統一する計画を発表しました。

これでANAに続きJALも導入することなりましたが、なんか裏でJALが国のご機嫌取りなのか、官からの圧力があったのでは無いかと勘ぐりたくなります。

ANAがMRJ導入を決めた時、JALはリジョーナルジェットとしてエンブラエルに決めていたのでMRJの導入は考えて無いような発言があったかと記憶してます。

政府は国産ジェットの開発を国を挙げて推し進めることをようやく最近になって言うようになりました。
本来、MRJを国を挙げて開発しセールするべきでした。

それを三菱に押し付けたのは万一、失敗した時の官僚や政治家に保身だったのは容易に想像出来ます。

JALの発注でようやくMRJは400機越えの受注となり採算ラインに到達したようです。

後は、大量発注したアメリカのリジョーナルキャリアからキャンセルが出ない様に、スケジュール通りの形式証明が取得出来るよう、国が強力にバックアップして貰いたいものです。
大量発注、大量キャンセルって言う話も珍しく無いですからね。